本を読む子供が頭がよくなるのかどうかを科学的に検証ということでニュース記事が出て少し話題となったようです。
一般的に子供のときに本をたくさん読むと頭が良くなると思われていますが、実際のところはどうなのでしょうか?
科学的に検証した結果、長時間の読書で成績低下!?
本を読むと頭が良くなるのかということで科学的に検証した結果、長時間読者をした場合に成績がむしろ低下するという事象が発見されたそうです。
この長時間とは2時間以上のことで、1~2時間読書をする人より2時間以上読書をする人の方が成績が悪かったということです。
こうした意外性があったので、話題になったということがありますが、これはややミスリードを狙ったということ、話題性をつくるためにこのような記事にしたということもあるのかと思われます。
読者をし過ぎると成績が悪くなるので、ほどほどにした方が良い、こんな感想を持ってしまって、子供への読書を制限したりするようになってはいけません。
読書をして学校の成績が悪くなるケースは?
読書を多くしたために学校の成績が悪くなるケースとして考えられるのは、単純に学校の勉強をしていないから、これだけです。
読書をすればするほど読解力や表現力、理解力がついてくるというのは当然のことですが、それだけで学校の成績が上がるのかというと、やはり学校の勉強もしないと成績は上がりません。
学校で良い成績をとるためには、テストで良い点を取るということ、テストに出る項目を覚えなければいけない、数式を覚えたり、計算の練習をしなければいけないというところがあり、単純に読書をしたから成績が上がるというのは無理がある話になります。
読書をしすぎたから他の時間がなくなって勉強時間が少なくなった、または読書が面白くて夜更かしして、寝不足になって、平日日中の集中力が落ちた。
こんなことは当たり前の話であって、これが読書をしすぎて成績が落ちたと結論づけるのはミスリードなのです。
別の実験では読書が良い結果も出ている
この読書をしすぎると成績が落ちるという実験の話ですが、きちんと別軸での実験結果も出ており、勉強時間が「30~2時間」、睡眠時間が「6~8時間」ということで勉強時間も睡眠時間も確保できている人を対象として、読書量の差を見ていったものもあります。
この結果としては読書をすればするほど成績は上がっていったという結果が出ています。
要するに本の読み過ぎが成績低下を招くようなことがあるわけではなく、読み過ぎになると他のことに手が回らなくなっているだけということになります。
読書を否定するような結果はどこにもないのです。
親としては、子供の読書は積極的に応援しながらも、時間管理もしなければいけないということになりますね。
読書をして伸びる国語力は重要
読書をして伸びる国語力は本当に重要なものです。
学校の勉強という点で見ると国語、算数(数学)、理科、社会、英語というのが主要教科となりますし、国語はその中の一つの科目でしかないというように見えます。
ですが、他の科目であっても、すべては問題文を理解することが必要です。問題文なんか国語力に関係なく理解できるとはいっても、論理的な考え方で導き出す方法であったり、理科、社会の文脈から導く能力、理解する能力等は誰もが簡単に身につけ持っている能力ではありません。
読書によって国語力を伸ばしていけば理解力も深まっていくことになり総合的に頭がよくなることが期待できます。
読書によって鍛えらえるのは学校の教科書ではない頭の良さ
読書をすることによって成績が上がるということを重要視するのはもちろんですが、この読書によって頭が良くなるということは学校の勉強に限った話ではありません。
やはり知識量や理解力が高ければ高いほど総合的に頭がよくなり、学校の勉強を超えた部分でも頭の回転が良くなるかもしれないという部分で期待できます。
学校の成績はあくまで学校で用意するテストの結果だけであり、その結果が良いということは当然大事なことにはなりますが、それだけで社会に出て成功するかというと違うというのは既にわかっていることです。
有名大学に合格できても、そこから就職が上手くいかなる人もいますし、就職してからも会社の中で上手くいかずに失敗してしまうという人も多くいます。
基本的に世の中で生きていくにはコミュニケーション能力が必要となるので、読書以外にも多くの人と触れた方が良いということにはなるのですが、それだけではなく読書で理解力、頭の回転力を高めておくと良いともいえます。
さまざまな問題が起こったりする中で、何を問題としてとらえてどのように解決していくか、このようなことが世の中では何度も必要となってきます。
解決力を持ち、直感で対応できる人もいますが、なかなかこの力を身につかないという人もいます。
子供のうちに読書をして、いろいろな問題認識力や解決力も高めておけば大人になってからも一生役立つ能力となっていきます。
読書は学校の成績のためだけではなく、その後の生き方のためにもなるべく多くしておくべきものでしょう。
親としても子供の将来のために、本を読む環境、習慣をつくっておきたいですね。