自分の子供も東大に入れたい。
学歴社会で悔しい思いとした人、社会に出て学歴の重要性を認識した親であれば子供を東大に入れたいと考えることもあるかと思います。
ただ、子供を東大に入れるには、裕福な家庭でないと難しいという話もあります。実際のところ、東大に入っている家庭は年収の高いところに限られるのでしょうか?
この件についてデータを見つつ考えていきたいと思います。
東大生の世帯年収はどうなっているの?
東大生の世帯年収はどうなっているのか?これについてデータを調べてみるとこのようなものが出てきました。
世帯年収(2016年調査) 割合
450万円未満 10.9%
450万円~750万円未満 13.7%
750万円~950万円未満 12.8%
950万円~1050万円未満 22.3%
1050万円~1250万円未満 14.0%
1250万円~1550万円未満 13.8%
1550万円以上 12.6%
2016年の調査ということになりますが、特に年度によって大きな変化があるというようなデータではなく、大体この程度の割合になるようです。
このデータを見ると60%以上が950万円以上ということで、それなりに高い数値となっていることがわかります。
日本全体の平均年収は400万円程度、世帯年収で見ると550万円程度が全国平均になりますので、この950万円という数値はかなり高いということがわかります。
ただし450万未満の方も1割いるように、絶対に裕福な家庭でないと入れないというわけではありません。
この年収は高いのかどうか?
このデータを見てどのように思いましたか?
子供を東大に入れるにはやはりある程度の年収を持たないといけない、かなりの高い年収が必要なのか?というところですが、個人的にはそこまで高くないなと感じてしまいました。
年収1000万円前後が多いのは事実ですが、あくまで世帯年収。
夫700万円、妻300万円というケースもあれば夫500万円、妻500万円ということもありますね。
これであれば首都圏でということを考慮すればそこまで極端な数字ではなくなってきます。
また、今この記事を見ている方の年齢にもよる話になりますが、まだ20代、30代であればこれから伸びる余地というのも出てくるかと思います。
大学受験をするということは子供は18歳。親としては、40~50代の方が多く、会社の中でもそれなりのポジションとなっていることが多いと考えられます。
管理職になると年収1000万前後という会社は東京には多くありますし、そこまで実現不可能な金額ではないと考えられます。
もともと親の学歴も高い可能性がある
東大生の親の年収が高いというのは、もともと東大を狙うような子供の親の学歴も高いという可能性があります。
親が高卒のうちの子供がいきなり子供を東大に入れるための教育をするかというと、あまり一般的ではありませんよね。
両親が東大ではなくても、ある程度の大学に入っていて、そこから一流企業やそれに準ずる企業に就職して現実を見て東大に入ることの必要性を理解しているということもあるのかなと思います。
一流企業勤務の親であれば、それくらいの年齢になるとそれなりの役職で1000万円程度は稼いでいるのは不思議ではありません。
年収が高いから入れるのではなくて、単純に目指す層の年収が高くなっているということです。
年収が高い方が教育に力を入れられる
年収が高い方が教育に力を入れられる。これは間違いないでしょう。
実際、東大に入るには中高一貫の有名私立がかなり多くを占めていたり、有名な塾に在籍していたりということが一般的で、全く無名の高校で、塾にも通わずというような人はかなり例外的になってきます。
塾代や私立の費用を出せないと厳しい面もあるかもしれません。
またお金を出せばいいというものでもありません。お金をかければなんとかなるのであれば世の中は東大生だらけになりますが、現実はそういうことはありません。
子供のときからの親の育てる環境、勉強に興味を持たせるというような環境も大事になってくると考えられます。
仕事に忙しい中でも、教育にしっかりと力を入れられる余裕があるかどうかも大事になりますね。親としても教養を身に着けておきたいところです。
相関関係がないとはいえない
このような年収データと環境を考えると、やはりある程度の年収があって教育をする余裕があるということは大事な要素となってきます。
年収と東大に入学できるかどうかというところについては相関関係はないとはいえないでしょう。
それでも東大となると本当に限られた人しか入れないものになりますし、才能がなくても努力でなんとかなるとは言えないところがあります。
上手く勉強すればなんとかなるといっても、それは勝者の意見であって、実際にはかなり厳しい現実というのもあります。
それでも、一生懸命勉強すれば入れる可能性はゼロではありませんし、たとえ東大が無理だったとしても、東大に次ぐような有名大学に入れれば将来の可能性も大きく変わってくるでしょう。
相関の話であり、絶対ではない
年収が高い方が東大に入りやすい一方で、約1割の人は年収が低い層になりますし、2~3割は割りと普通と言えるような家庭からも入学しています。
あくまで相関性があるわけであり、絶対にダメだという話ではないということです。本当に親の能力・資金で決まってしまうのであれば、もっと高収入の家庭で膨れ上がると思われます。
そこまで高くないと感じたということを上で書きましたが、世の中には年収数千万円というような層がかなりいます。世の中の親はすべてがサラリーマンなわけではなく、経営層の方も相当な人数がいるはずです。
でも、必ずしもそういう方々の子供達のみが入学するわけではないということは、十分一般の人にもチャンスがあるともいえることになります。
勉強ばかりの家庭が良いというわけでもありませんし、また実際に東大を狙うにしてもただ勉強を教えればいいというわけでもないと考えます。
チャンスは多くあるものであり、少なくとも親の年収で諦めるということは避けたいですね。
親としてもキャリアアップをしておきたい
親として、ただ子供に勉強を頑張れではいけません。
自分はダメだったけど、子供には頑張ってほしい。この気持ちも十分わかりますが、やはり親として子供に見本を見せるような姿が望ましいでしょう。
年収の話がこの記事のテーマですが、やはり年収は多いに越したことはありませんし、子供の教育のためにもしっかりとした仕事についているという方が望ましいものです。
子供の教育への情熱はまた別の話になりますが、親としても普段からのスキルアップ、年収の高い企業への転職、教育資金の用意等も考えておくようにしましょう。