ヤフーニュースにもあがって話題になった話に「才能ありで生まれるよりも金持ちに生まれる方がいい結果を生む」というものがありました。
この結果は薄々わかっていたような話ではありますが、改めて調査として出ると衝撃がありますよね。
ここでは、このニュースについて考えてみたいと思います。
所得と成功に関する調査結果
調査の内容としては、学業成績の遺伝子と所得の関係について調べたということですが、高い才能の潜在可能性を持ちながら低所得の家に生まれた子供が大学を卒業した割合は24%だったのに対して、高所得は63%だったということ。
さらに、才能がない遺伝子の人達の遺伝子で低所得の人は大学を卒業した割合が27%だったということでした。
才能があろうとなかろうと、所得が低いと大学を卒業できないということです。
所得が低いから大学へ行けない、そもそも通うお金がないということも一つの原因にはなってくると思いますが、それだけでこの数値になるとは考えにくく、やはり低所得では教育上の差が出来てしまうということになるのかなと思います。
才能と成功に関する前提
この調査の前提は才能差と所得差による成功確率について調べたものになりますが、才能というのは学業成績に関する遺伝子であり、また成功というのは大学卒業というものを結果として見ています。
才能といってもあくまで学業成績の話ですので、スポーツ選手になったり、料理人になったり、その他の技能で何か成功を収めるというようなことは想定されています。
また成功の結果を大学卒業としているのは、やや短絡的な面もあるとは思います。大学といっても、ピンキリで卒業してもそんなによくないところもあるでしょうし、そもそも一流大学を卒業したからといってその後の将来が必ずしも成功するとは限りません。それはもう皆さんが十分にわかっていることだとは思います。
ただ、そんなことをいっても、あらゆるケースを想定して研究調査するわけにはいかないのでこの前提にしたということで考える必要があります。
この件についてのネット上の反応
この調査は興味深い結果だとは思いますが、ネットではどのような反応が出ているのでしょうか?
このようなコメントが出ていました。
今回の結果になったのは当然というような反応になってきますね。
才能があっても、お金がなければダメ、逆に才能がなかろうと、お金持ちに生まれればなんとかなる。
これまでの経験上からもその通りと感じている方が多いのでしょう。
この結果から考えられること
この研究結果から言えることは才能よりもお金持ちかどうかが大事だということ。ただ、これは大学卒業に関しての話になってくるので、日本で言えば卒業できないということは通常の範囲で勉強している限りありえないので、「大学受験に合格できるかどうか」という話になってくるのかなと思います。
前提でも書きましたが、これは本質的な成功とは違います。
本当の才能があるかどうかの世界はこんなところではないんですよね。
学業でいえば大学教授になれるのかどうか、立派な業績を残せるのかどうか。社会人でいえば、役員クラスになれるのかどうか、事業を興せるのかどうかというようなレベルになってはじめて才能の差が大きく出てくるのかなと考えられます。
大学レベルであれば、実はそこまでの才能なんて必要はないんです。
日本でいえば東大レベルであっても、年間3000人も合格することができます。才能がいくらあるといっても3000人も合格するのは特別な才能なのかどうかというと、なんとも言えないところです。(凄いことには変わりはありませんが)
しかも成功するのが必ず東大に入ることではありませんし、有名大学というレベルで考えると相当な人数の人が入ることができます。才能がないとしても、お金・教育でなんとかなって、それなりに成功した人生を送りやすくなるというのは良いことなのかなとも思えます。
才能があってもお金の問題で報われないというマイナス問題もありますが、お金があって教育がきちんと受けられれば、生まれ持った才能に関係なく、ある程度の実績を出すことは可能ということが言えるというわけです。
親としてはしっかりと教育にお金をかけなければいけない
この話は親の立場としてはプレッシャーになるかもしれません。
親として子供にしっかりとお金をかけていい教育をする、もしくは直接的に子供にお金をかけたりするわけではなくても、親を見て自然とよく成長していくような、上流としての生活をする。
親としても経済的に優れた状態でないと、せっかく才能がある子供が生まれてきても、その才能を潰してしまう可能性も出てきてしまうわけです。
これはあくまで全体的な統計結果であって、貧しくて立派に一流大学を卒業するような人はいます。それは本人が優れていたのもあるでしょうし、お金に関係なく親がしっかりと教育をしたというのもあるかもしれません。
個別ではいろいろな例は出てきますが、基本的にはしっかりと親の責任として子供の教育にはお金をかけましょう、ということになります。
親としてもキャリアアップを
親としても子供を育てているのであれば大半の方が仕事の現役世代だと思います。
親として給料が低くて、貧乏生活をして、その結果子供の将来に悪影響を与えるということだけは避けたいですよね。
お金が全てじゃないというのはもちろんですが、現実はなかなか厳しいものもあるということ。子育てにお金をかけるために自分自身がもっとお金を稼ぐのに頑張るというのも良いかと思います。
残業をして頑張ってお金を稼ぐ、ではなく、しっかりと業績を残して出世したり、転職キャリアアップ等も図っていきたいですね。
別に仕事だけということではありませんが、親として子供には良い背中を見せてあげたいものです。